恋する銀行員

元メガバンクの社畜が紡ぐ物語

【恋する銀行員】第7話『新入社員が運動会をする会社はブラックなのか』

第7話

『新入社員が運動会をする会社はブラックなのか』

f:id:higumaaa:20180904003750p:plain

=================================

前話あらすじ

 

銀行の食堂には釈迦が鎮座し、

僕は信仰心が芽生え

そして社畜の階段を昇る

 

則ち、H氏が潮を吹いたのだ

 

 

higumaaa.hatenablog.com

 

初めての人は第1話からどうぞ!

 

higumaaa.hatenablog.com

=================================

学生時代の企業選びとは非常に難儀なものだと思う。

私もリクナビ、マイナビを貪るように眺め、読み漁ったものだ。

 

私の企業選びにおける大いなる軸は

・ホワイト企業

・年収

・会社の看板

 

でゴリ押しだった。

 

そんな私からすれば、リクナビに

 

死んだ顔した社員同士のBBQの写真を載せてる企業や、

 

「社員仲良し!会社で運動会やってます!」

とか人事が言っちゃってる企業。

 

「急成長」

「幹部候補として採用」

「アットホームな職場」

などの黒い三連星が掲げられてる企業。

 

こんな企業は従業員に対して、

ジェットストリームアタックでもしてくんだろwww

と呟き、神速で回避していた。

 

 

 

そんな中、我らがM銀行は

 

 

 

『S◯BC運動会』

を当たり前のように開くのである。

 

 

 

宴の開催である。

 

 

 

しかもテーマまである。

 

2010年入行組のテーマは

『一歩前へ』

である。

 

 

なんかよく分からない。

 

 

 

きっと入社前の私からすれば

 

「22歳にもなってバカじゃねえのかよ」www

 

と嘲笑してしまっていただろうが、

今の私は違うのだ。

 

 

M銀行に

心から調教され、

髪型は総書記と化し、

同期の釈迦に涙するマリオネット。

 

 

そんなマインドコントロールをされ尽くした私たちは

運動会にウキウキしていたのだ。

 

 

運動会に向けて僕たちは、

『クラス毎の出し物』

『大縄跳び』

などの練習を研修の合間に行い。

ウキウキしていたのだ。

 

辛く苦しい研修に差した一筋の光

僕たち、私たちは

ウキウキしていたのだ。

 

『一歩前へ』

 

なんかよく分からないけど

ウキウキしていたのだ。

 

 

そんな『SMB◯運動会』が

明日と迫ったある日、

小さな出来事があった。

 

 

約3週間の新人研修の後半。

私は研修所の宿泊可能人数上限の都合で、

「九段寮」

という都内の寮から通勤研修となっていた。

 

この九段寮で研修後半戦の、

寝食を共にする仲間5人で帰宅中、

N氏発言で流れが変わった。

 

 

 

 

「なんか気合入れたいな」

 

 

 

 

 

気合とはなんだろう?

 

 

 

ふと思いを巡らせる。

 

 

 

部活であれば円陣でも組むのだろうが、

 

 

我々は孤高の銀行員。

 

 

天下のS◯BC系男子である。

 

 

 

気合の入れ方も学生や、

そんじょそこらのナヨナヨ企業レベルとは

一線を画す必要があるように思われた。

 

 

 

その場にいたみんなで意見交換をすると、

 

 

 

「なんか一緒にしたいな」

「飲みとかじゃなくて」

「連帯感出るような」

「そんな感じの」

「何か」

 

 

 

 

「何か」とは何だろう?

 

 

 

哲学者のような話し合いを、

九段寮への帰路の中で話し込んでいると、

目の前に『光』が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

f:id:higumaaa:20190425012252j:plain

出典:http://blog.livedoor.jp/die_doors/tag/セブンイレブン

 

 

メンズリラクゼーションクラブ

『金太郎』

である。

 

 

 

 

信仰心の強い私たちは目を奪われた。

 

 

 

迷い子達からすれば

『天啓』

であると思った。

 

 

 

日々の研修で身も心も削られ

疲れ果て

社会人の洗礼を日々浴びせられる

迷い子達

 

 

しかも明日は、

『S◯BC運動会』 

 

かの有名なガチムチ系企業の大運動会である。

 

今のままでは、

日々の研修で疲れ切った今のままでは、

 

 

 

 

「死人すら出るのでは?」

 

 

と思っていた矢先、

 

『メンズリラクゼーションクラブ』

 

である。

 

 

 

これは『必然』。

神の導きである。

 

 

 

釈迦を尊敬し、

崇拝し、

他人の潮吹きに涙する、

信仰深い迷い子達に、

 

 

神が、

「英気を養いなさい」

と導いて下さったのだと思った。

 

 

 

唯、唯一の問題が発生した。

 

 

我々迷い子達5人は、

誰も

『メンズリラクゼーションクラブ金太郎』

を利用したことが無かったのだ。

 

 

知らなかったのある。

 

無知だったのである。

 

 

 

無知とは悪である。

 

 

 

皆、神の導きを躊躇ってしまったのだ。

 

 

 

 

行くべきか?

 

引くべきか?

 

 

 

人生の大きな決断を迫られた私たちは

悩み

迷い

恐怖した。

 

 

しかし、我々はふと思い出したことがあった。

 

 

 

 

 

 

『一歩前へ』

 

 

 

 

この言葉である。

 

 

 

「ああ、そうか」

「そうだったのか」

 

 

全てが繋がった。

皆が理解した。

悟ったのだ。

 

 

この世の全てには意味があるのだ。

 

私たち2010年入行組のテーマ

『一歩前へ』

は、この時の為に人事部が、

右も左も分からない新人達の為に人事部が、

私たちの背中を押す為に、

選んだ言葉だったのだと悟ったのだ。

 

 

 

『一歩前へ』

 

 

 

 

釈迦の教え

神の天啓

そして

人事部の後押し

 

全ての要素がパズルのピースのように

集まり、そして決断に至らしめた。

 

 

 

 

 

『一歩前へ』

 

 

 

 

 

私たちは踏み出せたのである。

 

 

 

 

中での詳細は個人情報なので控えるが、

皆で1時間コースを選び

5人はバラバラとなり

各々が各々の時間を満喫した事は

言うまでもない。

 

 

 

1時間後、お店の前で再集結した時、

皆、『漢の顔』をしていた。

 

お互い、

英気を養うことが出来たのだと思えた。

 

最後に振り向くと、彼が立っていた。

 

 

 

 

 

 

f:id:higumaaa:20190425012252j:plain

出典:http://blog.livedoor.jp/die_doors/tag/セブンイレブン

金太郎氏である。

 

 

 

 

あれ?

そういえば?

  

どことなくだが。

 

なんとなくだが。

 

理由など無いが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

S◯BCマンっぽくないか?

f:id:higumaaa:20190425012252j:plain

出典:http://blog.livedoor.jp/die_doors/tag/セブンイレブン

自信に満ちた顔

圧倒的な存在感

そして

仲間を思いやる心

 

 

私はそう思えて仕方が無かった。

 

 

 

 

 

 

 

「こんなとこにも同期がいたのかよ」ヘヘッ

 

私はキザっぽく呟き、また『一歩前』に踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、運動会はふつうに楽しかったですよ。

タイトルなんだっけ?

運動会する会社も悪く無いんじゃないかな?

 

つづく

 

=========================================

Twitterやってます。

良かったらフォロー&リツイートお願いします!

Facebookもやってます!

良かったらシェアお願いします!

そんな君(仲間)とは一緒に一歩踏み出せる気がする!

twitter.com

 

【スポンサーリンク】