恋する銀行員

元メガバンクの社畜が紡ぐ物語

上場準備に入りました。

上場準備に入りました。

 

f:id:higumaaa:20190624232621j:plain

 

メンバーも増え、次のステップへ。

我々は令和の時代を代表する企業になる為に、

【上場準備】に入りました。

 

 

嘘です。

ごめんなさい。

 

 

 

さてさて

なぜ僕がこのようなチャーミングな嘘を付いたかというと、

昨今のSNSの投稿や経営者との飲みの席、人事との交流で

かなりの確率で

 

「今上場準備中です。」

 

という文言を見かけ、

そんな話しをされるのである。

 

もはや世の中の起業家の

【100人中97人が上場準備】

に入ってるのではないかとヒグマ統計上では考えている。

 

 

 

またタイトルの

『上場準備に入りました。』

について

 

僕が

「嘘です。」

 

と言わなければ多くの人が、

「ひぐまは遂に上場準備に入ったのか?」

と思ったに違いないと思う。

 

最近、3人ほど大手企業出身のメンバーが増え、

 

f:id:higumaaa:20190624232852j:plain

 

 

 

意味無く芝生のあるカフェのテラスで働き、

MacBook(背には謎のロゴシール)片手に、

スタバのラテ(シナモンたっぷり)片手に、

セグウェイかルンバかなんかに乗り、

「君のコアコンピタンスのアウトソーシングについてアグリーを取りつつ、シナジーをウィンウィンするには、ステークホルダーのビジョンをセパレートして、カスタマーにフィックスさせつつ、プライオリティはマンパワーのリスケジュールのマターについてコミットしよう!」
とブレインスーミングでサジェスチョンでもしたら、

 

誰もが

「おお、ヒグマは上場するに違いない」

と確信するだろう。

 

 

それほど

【上場準備】

とは曖昧であり、

よく分からないのだ。

 

 

【上場準備】とは一体何なのか?

何故これほどまでにみんな【上場準備中】なのか?

みんな【上場準備】に取り憑かれているのか?

 

少し冷静に考え、

世に蔓延る【上場準備】に一石を投じたいと思う。

 

 

 

 

 

まず【上場準備】とは何か?

 

簡単だ。

【上場】の準備をすることだ。

 

では【上場】とは何なのか?

 

これはググれば出てくるので勝手に調べて欲しいのだが、

大事なのは

「上場をするとどうなるか?」

という事である。

 

 

結論は『めっちゃ儲かる』という事だ。

 

これも説明は面倒なので、勝手に

『上場  儲かる』

でググって欲しい。

 

僕は調べてないが、きっと儲かるっぽい記事が出てくるはずだ。

 

 

ここから考える、

【上場準備】

とは

【僕めっちゃ儲かる準備】

と言っても過言では無い。

 

 

【上場準備中】

ともなれば

【Majiで儲かる5秒前】

と言っても過言では無い。

 

 

すなわち

SNSや飲み会の席で、

めっちゃすごい熱量で

「上場準備に入りました。」

と言ってる人達は

 

めっちゃすごい熱量で

「Majiで儲かる5秒前」

と声高らかに歌っているのと変わらないのだ。

 

 

しかもである。

【上場準備】

に対して、確認する手段など僕たち平民は持ち合わせないのだ。

 

 

 

つまりつまり

誰も確認出来ないにも関わらず

声高らかに

「Majiで儲かる5秒前」

とノーリスクで叫ぶ事が出来るのが、

【上場準備に入りました】

という言葉の真意なのだ。

 

 

 

なんて素晴らしい。

いや。。。

なんてクレイジーな言葉なんだろうか。

 

 

全く嫌味無く。

いやらしさ無く。

しかも

なんか頑張ってる感を出しながら

「Majiで儲かる5秒前」

を連呼出来るのだ。

 

 

 

これを利用すれば僕の人生。

いや。

君の人生も劇的に変わるだろう。

 

 

 

 

例えば

 

彼女とデート中。

何か今までと彼女の雰囲気が違う。

こちらから話を振ろうとした刹那。

彼女

「もう私たちダメだよね。。。」

 

「え。。。そんな。。。」

「何がダメなの?」

「もっと頑張るから」

「もっとふさわしい男になるから」

 

彼女

「そんなんじゃないの」

「別れて欲しいの」

 

 

絶体絶命のこの危機的状況の中。

僕が一言。

逆転の一手。

 

 

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

彼女

「え?」トゥクン

「え?ほんとに?」

「ほんとに?上場準備入ったの!?」

「すごいじゃん!!!」

「一緒に頑張ろうよ!!!」

「応援するから!!!!」

 

「ふう。。。もう少し頑張ってみるよ。。。」ムフフ

 

 

 

 

 

 

 

これである。

 

 

 

例えば

 

同窓会。

昔気になっていたあの娘と再会。

 

あの娘

「ヒグマくんって何してるの?」

 

「ベンチャーなんだ」

「多分聞いた事ない会社だと思う」

 

あの娘

「あ、そうなんだ。。。」しらんぷりぷり

 

ジャイアン的な奴

「おいヒグマ!お前ベンチャーなんだってな!」

 

スネ夫的な奴

「どこの会社だよ?僕はM菱商事だよ!」ププッ

 

あの娘

「すごーい!!!商社なんだ!!!」キラキラ

 

 

「・・・」

 

 

スネ夫的な奴

「おいヒグマ!なんか言えよ」

 

 

「・・・に入ったんだ。。。」ボソボソ

 

 

スネ夫的な奴

「あ?なんだって?聞こえねえよ!」

 

 

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

 

 

 

ジャイアン的な奴

スネ夫的な奴

あの娘

「!!!!????」

 

 

スネ夫的な奴

「なんだって?君が上場準備!?嘘付け」

 

 

「3年後目処に考えているだ。いまは、まあ。大変だけどね」

 

 

 

スネ夫的な奴

「なんだって?本当なのか!くそ!」

 

 

ジャイアン的な奴

「ヒグマのくせに生意気な!あっち行こうぜ」

 

「ふっ」

 

あの娘

「ヒグマさん。上場準備中だったのね」

「ごめんなさい」

「向こうで飲みましょ」

「いろいろお話聞かせて!」

 

「そうだね。向こうで飲もうか」グフフ

 

 

 

 

これである。

 

 

 

例えば

 

就活中。

 

面接官

「ガクチカー?」

「志望動機ー?」

「なぜ弊社ー弊社ー?」

 

「あわわわ・・・」

「御社!御社!」

「他社?」

「御社!御社!おんしゅあああ!!!」

 

面接官

「なるほど」

「分かりました」

「今回は縁がなか・・・」

 

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

面接官

「!!!!」ビクンビクン

 

ドア

「バン!」

 

社長

「本当かね!!??」

「君は是非来年からうちで!」

「もちろん君には特別な席を準備する!」

 

「おんしゅああああ!!!!」

「おんしゅああああ!!!!」

「オネシャス!オネシャス!」

 

完 

 

 

 

これである。

 

 

 

お分かり頂けたであろうか?

 

 

【上場準備】とは【禁断の果実】である。

 

 

ふとした、

【上場準備】は思いがけぬ形で周りを翻弄する魔法の言葉なのだ。

 

 

さてさて

 

【上場準備】の有用性について理解出来た所で、

 

私も今日から【上場準備】を連呼しようと思う。

 

友達と飲んでる時に

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

仕事関係の打ち合わせ中に

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

カフェで可愛い店員さんがいたら

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

美容室で髪型の希望を聞かれたら

「俺。上場準備に入ったんだ。。。」ボソッ

 

 

いついかなる時も【上場準備】を連呼する、

【上場準備系男子】として生きていきたいと思う。

 

ここまで気が狂ったように

【上場準備】を連呼していたら

誰も僕が

【上場予定ナッシング】

なんて気が付かないだろう。

 

 

なぜなら誰も確認出来ないからだ!

ノーリスクだ!

 

 

ああ!

明日からが楽しみだ!

明日から予定も無いけど【上場準備】を始めよう!

 

============================

twitterやFacebookもやってます。

もし良かったらリツイートやシェアお願いします。

https://twitter.com/akinori_higuma

============================

 

 

higumaaa.hatenablog.com

 

 

【スポンサーリンク】