恋する銀行員

元メガバンクの社畜が紡ぐ物語

【就活】昨今の人材会社における「モチベーションマップブーム」に遺憾の意を表明する。

最近、学生から「モチベーションマップ」のコツやら意義やら云々かんぬんについて聞かれるので、そんな迷える子羊たちに「モチベーションマップ」の意義と使い方について正しく説明する。

そんなお話です。

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さてさて、モチベーションマップを知らない就活情弱もしくは、自分のキャリアについて無頓着なモチベマッピン童貞たちに、モチベーションマップを説明すると。

 

時系列的に。

自分のアゲアゲな瞬間と。

自分のサゲサゲな瞬間を。

無限に書き続け。

その出来上がった謎の二次曲線を俯瞰的に眺め。

刹那的に。

「僕のモチベここでアガるーー」ビクンビクン

「だからこの仕事ヤりたいーー」Foooo!!!

 

と再認識する、熱狂的且つ宗教的な儀式の総称である。

 

 

 

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出典:https://shukatsusoken.com/self-analysis/motivation-curve/

 ※こんなやつ

 

 

そんな全ての迷える子羊たちに『人生の生き方を示す』モチベーションマップだが、僕は学生の時代から、ずっと小さな疑問を抱きながら生きているのもまた事実である。

 

「モチベーションマップとは何ぞや?」と。。。

 

僕が学生の時から、現在の就活に迷える学生たちに至るまで、数多くの子羊たちは様々な「就活セミナー」に参加をしていると思う。

僕も学生時代に迷える子羊Aとして某人材会社の就活セミナーに参加をした経験がある。

 

僕が参加した就活セミナーは、「就活スタート系」のセミナーだったのだが、未だに鮮烈な記憶と甘酸っぱい反省を僕に残してくれている。

 

その就活セミナーは、今の僕以上に胡散臭い、パーマ、社会人なのに若干茶髪、体型崩れ気味な怪しいおじさんが、ドヤ顔気味に、

 

「みなさん!就活は最初の「軸作り」が大切です!まずはみんなでモチベーションマップを作りましょう!!!」

 

と熱狂的にスタートし、

小一時間に渡る圧倒的な「モチベーションマップ作成」と「自分の軸探し」を行い。

 

次のプログラムでは

 

「みなさん!自分の『強み』ってちゃんと理解してますか!?今度はグループになってお互い10分間でコミュニケーション、自己PRをしましょう!!!その後、お互いの良いところを褒めましょう!!!そこにあなたの気付いてない強みがあります!!!」

 

と急な個人プレーから、初対面の学生フレンズに対して、謎の自己PR。

からの、流れるようにお互いを褒め殺し合う。

 

という、クレイジーな2時間プログラムだった。

 

もし、何も知らない人に対して

 

「ここは敬虔な宗教信者たちが極楽浄土に昇る為に、過去の自分と見つめ合い、お互いの行いを褒賞する場です。」

 

と言われてもなんら疑問を持たない異空間となっていたと思う。

 

素直な子羊Aだった僕自身も、無限回廊のようなモチベーションマッピングに勤しんでいたのだが、途中でふと思ってしまったのだ。

 

「これって意味あるの?」

 

急に冷めてしまったのだ。

熱狂的宗教感に。

賢者タイムに入ってしまったのだ。

 

そこから先は極楽浄土への旅路から、一転。

地獄巡りの様相だった。

 

最早、胡散臭いとしか思えなくなってしまった、よく分からない就活アドバイザーに、

「もっと自分を見つめないとダメだよ〜。もっと掘らないと。」言われ。

心の中では

「まずお前。社会人で茶髪ってどうやねん?」

としか思えない不純な心に染まってしまい。

 

出来上がった結果のモチベーションマップは、

「金」と「土日休み」「大手」

の平和三原則の様相を呈したら、

「それじゃだめだよ〜」

と僕の本質を全否定。

 

その後の初対面の学生フレンズに対する自己PR合戦も茶番。チャンバラ。ホーホケキョ。

 

適当に自己PRしたら、対面の早稲田くんに。

 

「ひぐまくん、やばいわー。ヒューマンベーススキルやばいわー」

 

と多分コミュニケーション能力的な何かを褒められたので、

僕も恩返しと云わんばかりに、名札の『早稲田』の文字を見て。

 

「アレだよねー。ベースの頭良いよねー。回転っていうかー、地頭的なー。アレだよねー。広告とか企画とかにいそうだね♫」

 

と早稲田くんの話は全く聞いていなかったので、早稲田のカタカナ好きな意識高い系に言ったら極楽浄土に逝きそうな言葉を掻い摘んでいたら、セミナー終了後に、

 

「ひぐまくん、後で連絡先交換しようよ!今日のメンバー中でマジヌケてるわー!」

 

と、おクスリやってる人みたいに褒めてもらえたので、連絡先を交換して、それっきりという。

非常にハートフルなセミナーだったのが、僕の就活セミナーにおける淡い記憶である。

 

ちなみにそれ以降「就活セミナー」なるものに一度も足を運ばなかったのは意外な事実だろう。

 

そんなこんなで僕が、疑問を持ってしまった「モチベーションマップ」だが、この「これって必要?」的な疑問が未だに拭えないのだ。

 

これを読んでる学生も是非一度、モチベーションマップを作って欲しい。

どんな出来上がりになるだろうか?

きっとこうだろう。。。

 

 

 

男学生。

高校にまで運動部だったような学生から、単位落としまくり、卒業不可!的なオワター的な学生まで、ほぼ99%が。

 

 

「俺って。。。自分が成長した瞬間が一番テンション上がるな!!!仕事は自己成長出来る仕事がしたいな!!!」

 

と思うだろう。

 

女学生。

ボランティア団体に入ってる女の子から、テスト期間中くらいした大学で見かけない、あだ名が「ミュウ」か「はぐれメタル」って言われてるファンキーな子まで、99%が。

 

 

「私って、人に感謝された時が一番嬉しかったな!自分の価値で人に感謝される仕事がしたいな!!!」

 

と思うだろう。

大学にすら来ないのに、マザーテレサのようなマインドになるに違いない。

 

 

 

如何だろう?

大体合っているだろう。

 

そう。

 

 

これがメンタリズムです。

 

これがモチベーションマッピングです。

 

 

つまり、就活のピークというのは、

モチベーションマップによる自己分析や軸探しの旅に出た結果。

『異常なまでに自己成長したがる男』

『異常なまでに人から感謝されたがるマザーテレサ系女子』

で溢れ返る、終末病棟のようなものなのだ。

これは流行り病なので仕方がないのだ。

 

 

しかし、

これは謎のセミナーを繰り広げる人材会社も責任の一端があると思う。

 

とりあえずの「モチベーションマップ」の作成をさせるセミナーも問題なのだが、それ以上に。

 

本音を書いたら急に指摘しだす、クソみたいな就活アドバイザーの存在がイケナイと思うのだ。

 

就活生の中には、なんだかんだで

「年収」や「労働環境」「安定」で会社を選ぶ人もいるだろう。

僕はその考えは一理あると思う。賛成だ。僕もその一人だ。

 

それなのに、大人の人たち。

特にベンチャー企業とかで就活セミナーやってる怪しい人たちは、

就活セミナーで強制的にモチベーションマップを書かせ、就活軸に対して異常なまでに拘るわりに、

大手志向の学生に対して異常なまでに冷たいのだ。

否定的なのだ。

本気で向き合えと偉そうに言ってくるのだ。

大手は成長出来ない。

リスクなのだ。

と言ってくるのだ。

 

学生も言ってやりたいだろう。

「お前が本気で向き合え」と。

生きてく為には『金』も大事だと。

大手の何が悪いのか。と。

 

仰る通りだと思います。

 

そもそもモチベーションマップなんて、自分の本音と向き合う作業なので、人から指摘されたり、否定されたりしたら一切の意味も無いゴミに昇華すると思っております。

 

 

なので僕は、偉そうな就活アドバイザーの謎のアドバイス付きのモチベーションマップ作成、就活軸探しは『いらない』と思っております。

 

そもそも就活の軸とかは

「本音の軸」と「内定獲る用の軸」の2種類あるのが僕の結論です。

 

例えばの「本音の軸」は『金』『大手』『土日休み』「転勤無し』など、ベンチャー系の就活アドバイザーに語りかけたら、改宗を求められるレベルのもの。

面接なんかで言ったら即見送り的なものが意外と大事で本質な気がします。

 

一方で「内定獲る用の軸」はちゃんと企業に受かる為に、戦略的に練る必要があると思っています。

僕だって学生の時は

「自分の価値で人の役に立てる仕事がしたい」

という謎の就活軸を数多の人事に吹聴しておりました。

 

 

さてさて。

ここまで言っておいて、もちろん「モチベーションマップ」を全否定はしないです。

時には必要で、本当に将来的に何を達成したいのかなどを俯瞰する時には意外と役立ったりもします。するらしいです。

 

ただ一番の問題は昨今における、

うんこみたいな人材会社の

クソみたいな就活アドバイザーによる

『モチベーションマップ』ブームが、

ただの人材会社の

『マスターベーションマップ』になっているという事にあります。

 

そう、学生の為に!

では無く、

人材会社の自己満の為に!

です。

 

そんなので学生を惑わす、学生を否定するヒマがあれば、自分のモチベーションマップを今一度作り直し、自分のキャリアを見つめ直して欲しいと思い。

 

昨今の「モチベーションマップブーム」に遺憾の意を表明する次第で御座います。

 

 

あとがき

思わずアツく書いてしまい、文章の後半などはご気分を害された方(特にうんこみたいなベンチャー会社のクソみたいな就活アドバイザーに思い当たる方)もいると思います。

今回の文章は学生からの

「モチベーションマップについて意味ってありますか?」

という質問について、

ふと。。。

「モチベーションとマスターベーションって似てるな!!!」

「うわあああ、マスターべーションマップって単語使いてえええ」

と思い立ち、ただそれだけを伝えたく、書きたく。圧倒的な熱量で深夜3時まで書いてる次第です。

結果、いやらしくなく、さも世に対する憂いを、嘆きを主軸に置いて、紳士的に『マスターべーションマップ』という単語を書くまでに3,000字を費やしてしましました。

そして今、ふと自分が熱狂的に書いたものを読み振り返ると、最初の学生からの質問が全て蔑ろになっている、答えになっていない時点で、僕もうんこみたいな人間だなと思っております。

最後に、様々な方々への謝罪と反省を込めて、今回の中身の無い文章に対して遺憾の意を表明しつつ、変わらぬモチベーションマップブームへの警鐘と、就活生の本音が言える就活がより世に広がる事を祈念しながら結びとさせて頂きます。

 

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